2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『砂塵』(1939年)

"Destry Rides Again" 監督ジョージ・マーシャル。 面白い。 よく言われることだが、1939年というのはハリウッド映画史上異常な年で、『風と共に去りぬ』と『駅馬車』という記念碑的な作品が公開されただけでなく、佳作レヴェルの作品を挙げても、『スミス都…

『ジェーン・エア』(1944年)

"Jane Eyre" 監督ロバート・スティーヴンソン。 この映画でオーソン・ウェルズはどの程度演出の部分に関わっているんだろう、と思わずにはいられなかった。ジェーン・エア役のジョーン・フォンテインとロチェスター役のウェルズは別にしても、撮影がジョージ…

『飾り窓の女』(1944年)

"The Woman in the Window" 監督フリッツ・ラング。 プレミンジャーの『ローラ』と同時期に公開され、『ローラ』と同様に、絵画に描かれた美女が本当に現れるという場面がキーとなるノワール。以下ネタバレを含む。 この映画のいわゆる「夢落ち」に関しては…

『恋のページェント』(1934年)

"The Scarlet Empress" 監督ジョセフ・フォン・スタンバーグ。 スタンバーグがマレーネ・ディートリッヒと組んで作った歴史劇。プロシアの貴族の娘ゾフィー(ディートリッヒ)がロシアの皇太子ピョートル(サム・ジャッフェ)に嫁ぎ、女帝エリザヴェータと頭…

『ブレージングサドル』(1974年)

"Blazing Saddles" 監督メル・ブルックス。 いいなぁ、この風刺。 政治家の策略により黒人が西部の小さな街の保安官として送り込まれるが、最後は町の住民と黒人が結束して政治家たちを打ち倒すという物語枠組みの西部劇コメディ。悪い支配者から新任の保安…

"Their Eyes were Watching God" (2005)

TV

ゾラ・ニール・ハーストンの同名の原作(1937年)の映像化ということで楽しみにしていたが、残念な出来だった。基本的には原作にある重要な場面をつなぎ合わせることでわかりやすいラヴストーリーを組み上げている感じ。だから原作の最後の法廷の場面などは…

『歩道の終わる所』(1950年)

"Where the Sidewalk Ends" 監督オットー・プレミンジャー。 プレミンジャーが『ローラ殺人事件』(1944年)のデイナ・アンドリューズとジーン・ティアニーと再び組んだフィルム・ノワール。 ニューヨーク。アンドリューズ演じる粗暴な警官マーク・ディクソ…

『出獄』(1948年)

"Call Northside 777" 監督ヘンリー・ハサウェイ。 実際に起きた事件に基づいた「ドキュノワール」。ジェームズ・スチュワートが、シカゴで11年前(1932年)に起きた警官殺し事件で容疑を掛けられ収監されたポーランド系移民フランク・ウィチェック(リチャ…

『苦い報酬』(1948年)

"Force of Evil" 監督エイブラハム・ポロンスキー。 ケインとアベルのような対照的な兄と弟の対立関係を中心としたフィルム・ノワール。 ウォール街。物語は独立記念日の前日から始まる。独立記念日の日に数当て賭博の番号を不正に操作して(1776年のアメリ…