2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『髑髏と宝石』(1936年)

"My Man Godfrey" 監督グレゴリー・ラ・カーヴァ。 これも面白いスクリューボール・コメディ。オープニングのtreasure huntならぬscavenger hunt(誰からも重宝されないものを探すゲーム)のシーンからただならぬ雰囲気が漂っている。NYの上流階級に属する…

『にがい勝利』(1957年)

"Amere victoire" 監督ニコラス・レイ。 第二次大戦中、カイロに駐留している英国軍(だと思う)のブランド少佐(クルト・ユルゲンス)は北アフリカのドイツ軍キャンプに潜入してある文書を奪ってくることを命じられる。この任務に同行を命じられたのは土地…

『失はれた地平線』(1937年)

"Lost Horizon" 監督フランク・キャプラ。 1935年、中国のBaskul(どこだろ?)なる場所で革命が起こり、外交官のロバート・コンウェイは、弟やその他の乗客と共に飛行機で脱出するが、チベットの大山脈に飛行機が不時着してしまい、シャングリ=ラなる桃源…

『ステラ・ダラス』(1937年)

"Stella Dallas" 監督キング・ヴィドア。 20代から40代までの女性を難なく演じてみせるバーバラ・スタンウィックが素晴らしい。『レディ・イヴ』(41年)もそうだったけど、あのやたらと威勢の良いしゃべりかたがいいのだ。

『追跡』(1947年)

"Pursued" 監督ラオール・ウォルシュ。 ほぼ9割がたが主人公の追憶で語られるノワール調ウェスタン。幼少期に家族を殺されるというトラウマを抱えた男を演じるロバート・ミッチャムがはまり役。ジェブ(ミッチャム)は、息子一人と娘一人をもつキャラム夫人…

『ガス燈』(1944年)

"Gaslight" 監督ジョージ・キューカー。 夫の策略で自分が狂気であるかのように信じ込ませられてしまう妻の話。DVD裏面に納められた1940年のオリジナル版(英、監督ソロルド・ディキンソン)と併せて観る。比較というのは必ずしもよい批評の方法ではないのか…

『月光の女』(1940年)

"The Letter" 監督ウィリアム・ワイラー。 『情熱の航路』といい、この映画といい、ベティ・デイヴィスという人の女優としてのチャレンジ精神には感服してしまう。浮気相手の男を殺してしまい、それを取り繕うために嘘を突き通すエゴの塊のような女を演じる…

『素晴らしき放浪者』(1932年)

"Boudu Sauve des Eaux" 監督ジャン・ルノワール。 セーヌ川に身を投げたホームレスのブーデュ(ミシェル・シモン)を、書店の店主がブルジョワ市民的な倫理感から助けるが、一旦家の中に入れてしまうと外に放り出すわけにもいかず、家に住まわせることから…