『長く熱い夜』(1958年)
"The Long Hot Summer." 監督マーティン・リット。
フォークナーの『村』を中心に5作品を基に映画化。南部の小さな町の支配者の親父(オーソン・ウェルズ)が、いまいちふがいない娘婿にかえて、納屋燃やしと烙印を押されているが威勢のいい若者(ポール・ニューマン)に目をかけるという、なんということもない話だが、全編とおして漂う、けだるくて肉感的な雰囲気がいい。特に、『群衆の中の一つの顔』でもバトンガールを演じてた、妹役のリー・レミックが健康的なセクシーさを発散してていい。このひとが後に『オーメン』のお母さん役をやるとは誰も予想できないだろうな。ウェルズの演技は他のメソッド演技の若い俳優とは一線を画していて、だから少し浮いてる感じがする。正直、セリフ聞き取れませんが。